参院選前に確認しておきたい維新の会の正体【適菜収】
【隔週連載】だから何度も言ったのに 第19回
■「身を切る改革」という嘘・デタラメ
吉村洋文肝いりの臨時医療施設「大阪コロナ大規模医療・療養センター」がほぼ使われないまま閉鎖した。昨年9月末に設置され、今年1月末に稼働。開設期間は99日。整備予算は78億円で、利用者は累計で303人。入所者1人当たりのコストは約2574万円に上るという。
もちろん、コロナ対策は必要だが、維新の場合、やっていることが支離滅裂。住吉市民病院や府立健康科学センターは廃止され、府立公衆衛生研究所と市立環境科学研究所は統合縮小。府立病院の予算も大幅に削り、千里救命救急センターや大阪赤十字病院への補助金は廃止された。公務員の医師・看護師などの病院職員、保健所などの衛生行政職員の数も激減。大阪の人口あたりの新型コロナウイルス死者数は全国で断トツの1位である。
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こんな政党が国政に出てきたら、大阪の悲劇の繰り返しになる。選挙前なのに、次々と不祥事が噴出。大分県総支部で幹事長を務め、今夏の参院選で比例代表候補として出馬予定の桑原久美子は、前回の参院選で落選したが、選挙運動費用の収支報告書に虚偽記載があった疑いで、大分地検に告発状が提出されている
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衆院議員の岬麻紀は、前回参院選の選挙公報で経歴を詐称していたことが発覚し、公選法違反の疑いで刑事告発された。
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5000万円の選挙資金借用問題が浮上し、公職選挙法違反で略式起訴され、5年間、公民権が停止された猪瀬直樹も維新から参院に出馬。
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明石市市議会議員の森勝子は、維新の国会議員からパワハラを受けたと内部告発。松井一郎のTwitterアカウントに直接告発のメッセージを書きこんだ理由は「何度も政党内で被害を訴えたがまともに取り扱ってくれなかった」からだという。
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参院議員の高木かおりは、文通費を自らが代表を務める政治資金管理団体「福保会」に寄付をした上で、その大部分をさらに政治団体「政佳会」に寄付していたことが発覚。なお、高木はこれまでも政党交付金で借金を返済したり、人件費を二重計上したりしている。
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衆院議員の足立康史は政治資金を使ってアイスや駄菓子を購入。足立の資金管理団体の2019年の収支報告書には、「雪見だいふく」「白くまアイスバー」「まんまるラムネ」などが記載されていた。「ガリガリ君」やサントリーの「なっちゃん」を政治資金で買っていた安倍晋三レベル。
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ひたすらカネに汚いのが維新精神(スピリッツ)である。「身を切る改革」を掲げて国民の身を切り、自分たちは肥え太る。政党助成法の抜け道を利用して政党交付金を基金としてため込んだり、企業・団体献金の禁止を掲げながらパーティー券を売りまくったり。松井は大阪府知事の退職金を廃止すると言い出したが、退職金を分割して毎月の給与に上乗せするだけだった。明石市議の筒泉寿一のように「身を切る改革」と称して被災地などへの寄付を偽装するケースもある。
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維新信者は、いい加減に目を覚ますべきだ。
文:適菜収
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